7月12日(水) 地域材を活かす伝統技術 ~日本とノルウェーの木造建築の比較~
と題したワークショップへ行って参りました。
地域材を活かす伝統技術、、日本でも残していこうという試みがある中、
海外でもそのような試みがなされていることが共通点となり実現されたのではないかと思いました。
今回は、ノルウェーの建築家のNicolas Crozeさんと写真家のEskll Rollさんが講演に来てくださり、
飯田市歴史研究所の樋口 貴彦さんが通訳・司会を行ってくれました。
今回は、木造建築でも日本の板倉とノルウェーの板倉(スタブール)についてのお話です。
日本とノルウェーの木造建築の比較にて、とても共通点が多い事がわかりました。これは、日本とノルウェーを国土から比較したときに縦長の地形で山間部も多いということも関係しているのではないかと話されていました。違いとするとノルウェーは日本より寒いということと、人口密度は結構違いました。
ノルウェー面積:385,199㎢ 人口密度:17人/㎢
日本 面積:377,972㎢ 人口密度:370.8人/㎢
ニコラスさん達は、ノルウェーと日本がタックを組んで何が出来ないかという目的もあり講演を
しながら日本各地をまわり日本の各地の板倉を見に来ているそうです。
当日も飯田市の板倉、中心部より離れた南信濃まで行ってきたそうで、写真もUPしてれました。↓
あまり知られていませんが飯田の地は、板倉にゆかりがあるそうです。
ニコラスさん達が用意してくれたノルウェーと日本の比較資料の中から一部UPします。
このように、木造建築で建て方・作り方がにている部分が多くありました。
次は、木造の寺院や教会にあたる建物です。木御装飾が素晴らしいです。
建築物の比較や説明があった後にいくつかの意見交換がありました。
日本の大工さんからの質問で、
「ノルウェーと日本の大工が一緒に仕事をすることについてのメリットは、何かありますか?」
ということに対して、ニコラスさんは、
「ノルウェーの職人は、日本の技術を知ることができ、使っている道具にも興味がある。
そして日本の大工さんにとっては、寒い中での建築することが学べるのではないか。」
とお話されていました。
個人的に驚いたのは、ノルウェーでは、ほとんどの家庭に自宅とは別にキャビンがあり、
週末は現代的な生活から離れて自然と触れ合って過ごすというスタイルが一般的になっているそうです。
豊かな国ですね。
***少し調べてみましたら、
ノルウェーは、太陽光発電や水素燃料の開発といったグリーンエネルギーの開発が進んでいて、
国全体で自然環境への取り組みがなされている「エコロジー先進国」といってもいいほどのようです。
国家を挙げてそのような取り組みがされていて本当に素晴らしいなと思います。
日本の板倉建築について詳しくはこちらです。日本板倉建築協会
弊社での施工事例→根羽物置・落とし込み板壁の活用